TAKUROさん初著書「胸懐」

 今回ここで紹介するのはAKUROさんの初の著書「胸懐」です。この本は「TAKURO初の著書」とあるように、GLAYの歴史!!といった本ではありません。とは言っても、最近32歳になり人生の半分をGLAYで過ごしてきたTAKUROさんなのでGLAYの事も当然出てきます。(TERU語録もバッチリ)
が!!TAKUROさんの経験や、その時に思っていた事が主に書かれた本であり、その中にはGLAYでの事もあったという感じで、趣向はTAKUROさんの悟りとも取れる考えが綴(つづ)られていて、読み手には人生の教則本ともなり得る本であると思う。

僕はこの本を地元に向かう新幹線の中で読み始めましたが、新潟県の「越後湯沢」という駅での乗り換えの時以外は一度も休む事なく読み切ってしまいました。

いろいろな衝撃がありました。
「苦悩の時代、乗り越える事ができたのは何故か、そしてGLAYを続ける理由」
「生きるということは・・・」
「幸せを永遠に続けたい?」
「戦争の賛否、答えの出ない論争の中に一石投じた意見広告とサイトの立ち上げ。
・・・その結果」

更にGLAYを聴く者にとっては興味深い「あの名曲が作られた理由」等が、包み隠さずに書かれている。内容は書けませんが胸が熱くならずにはいられない本だと思う。

この「胸懐」の具体的な内容には触れる事はできないが、引用程度で少しだけ紹介したい。それは「GLAY HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2003」中に起こってしまった「イラク戦争」の事である。

戦争の話題という事で「やだなぁ」と思う人もいるかもしれないですね。
僕も戦争の事なんて考えたくないし、この「胸懐」の中でも戦争の内容が始まった時は抵抗があったりしました。「TAKURO-NO-WAR」のサイトも、投稿された意見を見るのが少し恐くてあまり行けませんでした。
でも、ここでは戦争に対する論争ではなく、TAKUROさんの起こした行動を中心に触れたいと思うので、安心して下さい。

 TAKUROさんは新聞への意見広告の掲載と、「TAKURO-NO-WAR」のサイトの立ち上げをしましたね。
この時僕は正直に言うと「TAKUROさん、面倒な事をやってしまったなぁ」と思っていました。「戦争に賛成か反対かの論争に答えなんて出ないのに、そういったサイト立ち上げるなんて。」と思っていました。

更に、意見広告を掲載した日から、TAKUROさんとTAKUROさんの周りの人に危険が迫る可能性が襲いました。(事務所に脅迫電話が何回もあった)、TAKUROさんは自分が個人として行った行動で、周りの人に迷惑をかける結果となり「何も言わない方がどれ程楽か」と絶望感を感じたそうです。

しかし、TAKUROさんの行動は大きな意味を持つ事になりました。
「戦争なんて賛成か反対か、考えたって答えはでないよ」ではなくて、考える事に意味があったのです。実際に僕がそうさせられた。そして、TAKUROさんから教えられた答えの導き出し方は簡単だった。

「愛する人がいますか?」
「はい」

「その人が殺されるのは嫌ですか?」
「はい」

これだけだ。今は僕もまだ弱々しくはあるが、答えを持つ事ができたと思う。


 そして、先程書いた「面倒な事をやってしまったなぁ」に関して。
結果、たくさんの人に考えさせるキッカケを与え、本人であるTAKUROさんも何か大きなものを得たのだと思う。TAKUROさんが何を手に入れたかはわからない。
きっとTAKUROさんに丁寧に説明してもらったとしても言葉ではわかっても感じる事はできないと思う。行動を起こした本人ではないから。

行動を起こす事の大事さ、得られる経験の大きさを知った。


 最後に、この「胸懐」は書き下ろしだそうです。芸能人の著書はたいがい、芸能人から話を聞いて、別の人(作家)が執筆するそうだが、この本にはTAKUROさんの言葉がそのまま書かれている。

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このページは、2007年10月 4日 03:29に書いたブログ記事です。

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